受験生の皆さん、勉強の質と量を正しく定義できていますか?
私は以前Twitterにて、受験生が質と量の議論をしているのをよく見かけました。
なんとなくですが、多くの中高生は以下のように解釈しているようでした。
中高生が考える勉強の質と量
- 質…集中力
- 量…勉強時間
でも、集中力は数値化をするのが難しく、適切に質を確かめることができないですよね。
そこで、以下のように解釈すると、質を数値で確かめることができるのではないでしょうか?
実態に沿った勉強の質と量
- 質…演習効果(ある勉強の前後に行なった過去問の点数の伸びを用いて導出)
- 量…解いた問題数、演習にかかった総時間
演習効果は量をこなす前後の点数の伸びで数値的検証ができます。
解いた問題数や演習にかかった総時間は当然数えられます。
どういうことかというと、例えば以下のような感じで…。
勉強の質を数値的に検証する方法
- センター数学1A(2017)を解いて、答え合わせをする。
- センター数学1Aの点数を上げるために、青チャート1Aの例題全てに取り組む。取り組んだ時間はタイマーで測っておく。
- センター数学1A(2016)を解いて、センター数学1A(2017)からの点数の伸びを見る。
この場合だと、以下のように勉強の質を測定することができます。
勉強の質
- (伸びた点数)/(問題数)…1問あたりの勉強の効果
- (伸びた点数)/(演習にかかった総時間)…勉強の時間対効果
受験生の皆さんは質と量の議論をしている割には、それを適切に把握できていないように思えます。
「実態を捉えられる」「自分の現在地や成果を把握できる」ような正しい数値化を行い、「数値に基づいて意思決定を行う」ことが大切です。
ちなみの上記のような質と量の定義を行うと、以下のような議論ができます。
質と量についての建設的な議論の例
(伸びた点数)/(問題数)に注目すると…。
- 質は若干足りないけど、1000問こなすことによって、あるラインまで過去問の点数を引き上げよう。
- 入試まで時間が少なく、たくさんの問題をこなすことは難しい。なので、点数が伸びやすい問題を少ない数だけ行うことで、短期間で点数の上積みを図ろう。
(伸びた点数)/(演習にかかった総時間)に注目すると…。
- 時間対効果はそこまで良くはないけど、この科目の点数を大きく伸ばす上でこの演習は避けて通れないから、この1週間で100時間を投下して一気に終わらせてしまおう。
- テスト期間中も部活があり、1日3時間しか勉強ができない。なので、時間対効果の高いあのアプローチによりなんとか赤点を免れよう。
上記のような定義をすることで、ようやく「(ある状況において)質と量のどちらが大切か」という議論が成立します。
質と量を数値的に捉えることで、それらを具体的に把握することができます。
「数値で判断」することを大切にして、進むべき方向を明確にしましょう。
私も勉強の「質」(仕事もそうですが)をどう評価するか考えています。
同じ考えで、点数の伸び/時間で割るのが適当かと考えています。